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ブーケ

 「通常の夫婦生活をして、二年間妊娠しなければ不妊症」これが一般的な不妊症の定義です。現在、妊娠を望む10組に1組が不妊に悩んでるといわれています。

 不妊の原因はさまざまです。一昔前は「子どもが出来ない=女性の身体が原因」と思われていましたが、医学の進歩と研究によって、現在では男性不妊と女性不妊はほぼ同じ割合だとわかってきました。また不妊症カップルの10~30%の人たちは、男性・女性のどちら側にも明らかな異常がみられない原因不明の「機能性不妊症」といわれています。

 子宮や卵巣、卵管などが妊娠可能な状態にあり、ホルモン値や精液検査も正常範囲で「どこにも問題ありません」といわれているのになかなか妊娠しない。これといって悪いところがないので決定的な治療法はなく、排卵誘発剤を使って卵子の数を増やしたり、AIH(人工授精)を繰り返す人も多いでしょう。

不妊症の鍼灸治療

 鍼灸治療では卵管や卵巣の癒着をはがしたり、排卵誘発剤のように排卵する卵子の数を増やす、というようなことはできません。けれども「妊娠しやすい身体をつくる」ことができます。

 

 どれだけたくさんの卵子ができても、質の良い卵子でなければ上手く育ちません。また、せっかく受精した卵もふかふかの居心地のいい子宮内膜がなければしっかりと着床できません。そして子宮や卵巣を取り囲む骨盤内が冷えていたり血行が悪ければ、よい卵子もよい子宮内膜もつくることはできません。

ウェディングブーケ

  不妊症の女性の多くは身体が冷えています。自分では自覚が無くても、おへその下や腰からおしりにかけて冷たく硬くなっているのです。まずは血液の流れを良くして身体を内側から温めてあげましょう。 血液の流れもホルモンの調節も、自律神経の影響をとても強く受けています。また自律神経はストレスの影響を受けやすく、不妊症にとってストレスは大敵です。

 鍼灸には自律神経の調節、特に交感神経の過緊張を緩める作用があります。だから、鍼灸治療をすることで日頃のストレスを取り除き、自律神経のバランスを整えて、「妊娠しやすい身体をつくる」ことができるのです。

 

  不妊治療にはいくつかのステップがあります。自然妊娠を希望している人、AIH(人工授精)を受けている人、IVF-ET(体外受精―胚移植)等高度生殖医療(ART)を試みた人、薬の種類も薬の使い方も治療の進め方もいろいろです。鍼灸治療はどのステップのかたにも効果が期待でき、副作用の心配もありません。

 

  次の治療へステップアップする前に少しだけ時間をとって、鍼灸治療で赤ちゃんを迎え入れる身体の準備をしてみてはいかがでしょうか。

ピンクのバラ

 「子どもが欲しい」不妊症で悩んでいるかたの想いはこの一言に尽きると思います。結婚して何年か経ち、周りの友人や同僚たちが次々とお母さんになっていく。「そのうち、きっと」そう思いながら時間ばかりが過ぎてしまい、いつのまにか一人だけ取り残されてしまったような気持ちになっているのではないでしょうか。

 

 バランスの良い食事を心がけ、サプリメントも飲んでいる、睡眠もきちんと取るようにしたし、苦手な運動も始めてみた。妊娠によいと言われることは色々試しているのに、それでも妊娠できない。「何故私だけ。何がいけないんだろう」そう自分を責めてはいませんか。

 妊娠は本当に神秘的なものです。残念なことに仕事やテストのように頑張れば必ず結果に結びつく、というものではありません。このことは現在の高度生殖医療による妊娠率が20~25%とい数字からもよくわかります。


  一つの生命がお腹に芽生え、これを育み、この世界に送り出す。妊娠と出産は女性だけが経験することのできる素晴らしい出来事です。そして同時に、とても大きな負担が身体にかかることでもあります。この大きな経験を乗り切るには、それに耐えられるだけの身体と心が必要です。「妊娠しない」ということは、言い換えれば「妊娠、出産に耐えられるだけの心と身体の準備が整っていない」ということなのです。

 女性はみんな、妊娠し出産する力を持っていると、私は思っています。きっとあなたにもその力はあります。いまはまだ色々なことが原因となって、その力は眠ったままなのです。そしてきっと、あなたの内のどこかで目覚める時を待っているのです。きっかけは案外ほんの少しのことだったりするものです。そのきっかけを作るお手伝いをさせてください。あなたと、あなたの「未来の家族」のために。

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